リファクタリング:Rubyエディション 読んだ
- 作者: Jay Fields,Shane Harvie,Martin Fowler,Kent Beck,長尾高弘
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/02/27
- メディア: 大型本
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最近は「コードの質を高め、生産性の高いコードを書く」ことを1つの目標にしていて、綺麗なコードの書き方や設計周りの本を読んでいます。
「リファクタリング:Rubyエディション」は前々から読んでみたいと思っていたのですが、1冊4800円もするので買うのに少しビビってました。(学生財布)
しかしいざ、買って読んでみるとなんでもっと早く買わなかったんだと。4800円をケチってた自分を叱りたくなりました。
内容はもう目から鱗で。今まで自分が思っていた、考えていたことをうまく言語化してくれていて本当に素晴らしかったです(特にカタログ周り)
メタプログラミングRubyも素晴らしい本でしたが、リファクタリング:Rubyも負けないぐらいいい本です。 Rubyエンジニアの人たちの必読書になると思います。
感想
内容は主に4つの構成
1.リファクタリング -最初のサンプル-
リファクタリングの重要性を理解するためにも最初に大きくサンプルコードが載ってあり非常にわかりやすかったです。 学び始めのとっかかりとしては最高。
1つ1つのリファクタリングの積み重ねでここまで綺麗な構成に変わるものだと、before afterで見せてくれます。
また、UMLでも構成を表現してくれるので処理のフローが理解しやすいです。 実務でも構成だったり、処理のフローを整理したい場合の模範にできるなと思いました。
2.リファクタリングの原則
リファクタリングとはこういうものだよ。という概念的な部分の説明
- なぜリファクタリングするのか?
- なぜリファクタリングすべきなのか?
- いつリファクタリングすべきなのか?
- リファクタリングの恩恵はなにか?
- リファクタリングのデメリットはなにか?
- リファクタリングと設計
- リファクタリングとパフォーマンス
これらをわかりやすく説明しています。
「リファクタリングを導入すると、強調点が変わる。事前設計をすることに変わりはないが、完璧な解を探そうとはしなくなる。まずまず妥当な解であれば良い。」
3.コードの臭い
コードの臭いは、リファクタリングをするべき箇所を臭いという表現で説明しています。 3があるおかげで4のカタログの内容理解がグッと高まります。(バイキルト的な)
4.リファクタリングのカタログ
リファクタリングのテクニックをカタログ形式で示してくれています。
カタログを読むことでテクニックが言語化されてまとめられてとても良かったです。
全て頭に入っているわけではないので、今後リファクタリングを進める中で全てマスターしていきたい。
一覧は覚えたテクニックリスト
メソッドの構成方法
- メソッドの抽出
- メソッドのインライン化
- 一時変数のインライン化
- 一時変数から問い合わせメソッドへ
- 一時変数からチェインへ
- 説明用変数の導入
- 一時変数の分割
- 引数への代入の除去
- メソッドからメソッドオブジェクトへ
- アルゴリズム変更
- ループからコレクションクロージャメソッドへ
- 名前付き引数の導入
- 名前付き引数の除去
- 使われていないデフォルト引数の除去
- 動的メソッド定義
オブジェクト間でのメンバの移動
- メソッドの移動
- フィールドの移動
- クラスの抽出
- クラスのインライン化
- 委譲の隠蔽
- 横流しブローカーの除去
データの構成
- 自己カプセル化フィールド
- データ値からオブジェクトへ
- 値から参照へ
- 参照から値へ
- 配列からオブジェクトへ
- マジックナンバーからシンボル定数へ
- タイプコードからポリモーフィズムへ
- タイプコードからモジュールのextendへ
- タイプコードからState/Strategyへ
- 属性初期化の遅延実行
- 属性初期化の先行実行
条件式の単純化
- 条件文の分解
- 条件分岐の組み替え
- 条件式の統合
- 重複する条件分岐の断片の統合
- 制御フラグの除去
- 条件分岐のネストからガード節へ
- 条件分岐からポリモーフィズムへ